物理的な特徴

• 1. 大きな貫通孔により低いカラム圧で高流量の移動相が通液でき，生産性（スループット）が高い
• 2. 既存分離剤にない大きな貫通孔（10～数100 um）を持ち，粒子系分離剤で分離困難な巨大生体分子（タンパク，細胞等）の分離に有利である
• 3. 不活性な樹脂表面により，生体試料の不可逆的吸着が極めて小さい
• 4. 分離剤表面の官能基が直接分離の場として利用でき，リガンドの有効利用率が大きい
• 5. 反応の場としての利用も可能である
• 6. 成形性が高く，専用装置や既存パーツへの組み込みが容易である

スポンジモノリスの外観と細孔構造

化学的な特徴

• 1. 樹脂表面のエポキシ基を利用して種々の表面修飾が可能である
• 2. 樹脂表面に固定化した生体分子の活性が変化しない（酵素，アフィニティリガンド等）
• 3. 生体試料のアルカリ洗浄が可能であり，製品耐久性が高い
• 4. 軽量な分離剤であり，大型化が容易である
• 5. 梱包材としての二次利用や焼却による廃棄も可能

スポンジモノリスの化学構造

反応性のエポキシ基を含むPEGM 【poly(ethylene-co-glycidyl methacrylate) 】や酢酸ビニル構造を持つEVA【poly(ethylene-co-vinyl acetate)】，その他多くの熱可塑性ポリマーを原料として巨大貫通孔をもつモノリス分離材が作製可能です。